仮想通貨投資を始めるには、さまざまな通貨の中から気になる銘柄を選んで取引を行います。そして2019年現在は、海外の仮想通貨も含めて1500種類以上発行されている状況です。
しかし、「1500種類以上も仮想通貨があるといわれても、余計訳が分からない・・」といったように種類の多さに困ってしまうのではないでしょうか。
そこでまずは仮想通貨ビットコインについて、意味や仕組みから把握することをおすすめします。なぜならビットコインは、仮想通貨第1号で他の通貨に大きな影響を与えている基軸通貨だからです。(基軸通貨:価格や相場の基準となる通貨のこと。)
ビットコインは他の仮想通貨と比較して分かりやすい特徴ばかりですので、未経験者の方でも覚えやすいですよ。
今回は仮想通貨の種類で困っている方に向けて、仮想通貨ビットコインの意味や仕組みをはじめ、特徴について分かりやすく解説します。
仮想通貨ビットコインとは?経緯と法律について解説
そもそも仮想通貨とはデジタル空間に存在する通貨の総称で、仮想通貨という1ジャンルを指します。そしてビットコインとは、仮想通貨の1つでブロックチェーン技術を用いて開発されいるのが主な特徴です。
まずはビットコインの意味や経緯、法定通貨や電子マネーとの違いについても解説します。
仮想通貨第1号の通貨として誕生
冒頭でも触れていますがビットコインは、仮想通貨第1号です。そして開発の経緯は一部謎のままになっています。
ビットコインおよび仮想通貨は、2008年インターネット上に突如現れた「サトシナカモト」と呼ばれる、匿名の個人もしくは団体(2019年現在も真相は不明)が公開した技術論文から始まります。
サトシナカモト氏が公開した技術論文とは、仮想通貨やブロックチェーン技術に関する内容で、世界中のエンジニア達が注目します。そして技術論文の発表から2ヶ月後に、世界中の有志(エンジニアなど)達が実際に開発を行いビットコインの元となるgenesis blockを作り出しました。
更に2009年にはビットコイン0.1(バージョン1のこと)もリリースされ、仮想通貨第1号として世界初の仮想通貨が発行されることになります。
その後もアップデートや改良を何度も施し、現在のビットコインに至ります。
まず覚えておくべきポイントは、世界で初めて開発された仮想通貨という点です。また、不思議な話ですが、仮想通貨の元を辿ると開発者不明から始まります。
補足
ブロックチェーンや仮想通貨の概念そのものは、1990年代からアメリカなどで考えられていましたが、実際に開発されたのは2008年からです。
ビットコインと法定通貨の違い
仮想通貨ビットコインが分かりにくい理由の1つは、法定通貨との違いが分からないからではないでしょうか。
ビットコインと法定通貨の違いが分からない時は、まずはこちらの特徴から違いを理解しましょう。
- 法定通貨:各国の中央銀行が発行している通貨。例)円・米ドル・元・ルーブル・ユーロなど
- 仮想通貨:政府や中央銀行は発行していない。管理者不在(例外もあります)
大きな違いは発行者(発行主体)です。
法定通貨は国・中央銀行が発行していて、紙幣や硬貨の発行権をはじめ発行数量なども国・中央銀行で全て管理しています。
一方ビットコインは、ブロックチェーンと呼ばれるシステムが自動で発行したり、発行数量を調整したりしています。つまり人による管理を行っていません。メンテナンスやハッキングによるトラブルが発生した場合は、ビットコインに関わっているエンジニアが行います。
しかし、通常時は全てビットコインのブロックチェーンシステムで、全て自動管理・発行・監視しているのが特徴です。
ビットコインと電子マネーとの違い
仮想通貨未経験の場合、ビットコインと電子マネーを混同してしまうこともありますよね。
確かに似ていますが、仕組みは全く違います。
- 電子マネー:円を企業独自のポイントに変更し、サービスを連携している店舗などでのみ使用できる。また、事前にウォレットへポイントチャージしなければ使用できない。あくまでポイントの1種で、円と同じ。
- ビットコイン:通貨として決済手段に使用できるだけでなく、金融商品として投資ができる。また、ポイントではないので、円とは異なる価格で運用されている。
つまり電子マネーとは通貨ではなくポイントで、企業が連携している店舗やサービス以外では使えません。
しかし仮想通貨ビットコインは、世界中のビットコインユーザーに送金できますし、決済システムを導入した店舗であれば決済に使用できます。また、企業や国は一切管理していません。
法的な取り扱い
仮想通貨の法的な取り扱いは、国によって違うため複雑な事情といえるでしょう。
日本の場合は法改正が行われたことで、仮想通貨の定義や取り扱いについて明確に示されています。(2017年4月1日に法改正)
こちらに分かりやすく解説します。
- 仮想通貨とは:1号仮想通貨と2号仮想通貨に分けられる
- 1号仮想通貨とは:ビットコインのこと。モノやサービスの支払いに使用でき、財産としての価値がある。また、法定通貨や外貨ではなく、電子データとして記録できるもの。
- 2号仮想通貨とは:ビットコイン以外の通貨のこと。ビットコインと交換できる通貨で、電子データとして記録・交換できるもの。
補足
仮想通貨に関する取り決めは、資金決済法に記述されています。また、実際は専門用語を交えた説明で詳細に定義されていて、更に知りたい方は金融庁のHPを参照してみてください。
参考URL:https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/index.html
仮想通貨ビットコインの特徴!
続いては仮想通貨ビットコインの、主な特徴について解説します。特に重要なポイントは、「非中央管理方式」、「発行枚数の上限」、「PoW方式」です。
ブロックチェーン技術で開発された通貨
仮想通貨ビットコインは、ブロックチェーン技術で開発された通貨です。ブロックチェーンとは、鎖のようにデータが繋がっています。そしてブロックチェーンのシステムが、自動で取引の承認(正しい取引か判断)をしたり通貨の発行を行ったりします。
非中央管理方式
ビットコインはブロックチェーン技術で開発されているため、非中央管理方式で運用されています。
非中央管理方式とは、管理者(人)不在で通貨の発行・不正取引の監視・取引の承認・発行数量の調整を行うシステムのことです。
そしてシステムの運用は、ブロックチェーンシステムが自動で行います。しかし、中央サーバがないので、ビットコインユーザーの端末を活用し、取引に掛かる計算をインターネット経由で随時処理するのも特徴です。
発行枚数に上限がある
ビットコインの発行枚数には上限があります。なぜなら、無限に発行できると1ビットコインの価値が下がってしまいます。たとえば金が無限に採掘できれば、希少価値が無くなり価格も下がるようなイメージです。
- ビットコイン発行枚数の上限:2100万枚
2019年時点では1800万枚前後で、2140年に上限を迎える予定です。また、半減期と呼ばれるシステムを不定期に実行しています。
半減期とはマイニングの報酬額を下げる措置で、新規発行枚数増加による急激な価格変動を抑えるのが目的です。
取引承認方式はPoW方式を採用
取引承認とは、送金処理や売買注文を行った時にビットコインのブロックチェーンシステムが、自動でチェック・不正監視しつつ処理を実行することを指します。
そして取引承認にはいくつか種類があり、仮想通貨によって取引承認方式PoWやPoSなど様々な設定を施しているのが特徴です。
ビットコインの場合は取引承認方式PoWと呼ばれる、システムを採用しています。
PoWとはビットコインユーザーの端末を用いて計算処理を行い、最も処理の早いユーザ端末で取引承認を実行する方式です。更に、最も処理の早いユーザ端末へ、マイニング報酬として新規発行したビットコインを与えます。
【まとめ】ビットコインは仮想通貨の基本を学ぶ方にもおすすめの通貨
ビットコインのシステムや特徴は、1500種類以上ある仮想通貨の中でも比較的シンプルで分かりやすいの特徴です。
また、ビットコインを理解できるようになると、仮想通貨の相場を分析する上でも役立ちます。ビットコインは基軸通貨として、他の仮想通貨の価格や市場の方向性を左右する、重要なポジションだからです。
まずはビットコインの歴史から学び、徐々にブロックチェーン技術や取引承認方式などについて覚えていきましょう。
今日も頑張って話したペン!
それでは!
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